『おうち入院』の奨め

38歳の時に不安障害を発症したことをきっかけに、安定したメンタルと健康な体を手に入れて、健康寿命を延ばすことを目指して、本やサイト・SNSなどから情報を得て、効果がありそうなことを試してきました。

不安障害が落ち着いた今も調子には波がありますが、今後の人生を健やかにしなやかに暮らしていくためにも、効果がありそうと思ったことは生活に取り入れています。

今回はその中でも、『おうち入院』について、おすすめ理由や実践して感じている効果をお伝えします。

『おうち入院』とは

『おうち入院』とは、元・陸上自衛隊衛生学校心理教官で、NPO法人メンタルレスキュー協会理事長である「下園壮太(しもぞのそうた)」さんが推奨している休み方です。

そのやり方は「入院したつもりでおうちでただひたすら安静に過ごす」だけ。

おうち入院の”入院”期間は長いほどいいようですが、まずは3日間を推奨されてました。

ただ、疲労具合にもよりますが、私の経験上、週1日や数時間でも効果を感じるので、最初は数時間からでも実践してみることをおすすめします。

おうち入院をしようと思ったきっかけ

私がおうち入院をしようと思ったきっかけは、2つあります。

きっかけ①入院経験

私は不安障害に罹る少し前に、全員麻酔を伴う手術をすることになり、4泊5日で入院した経験があります。

その後不安障害になり、生活習慣を整えることの大事さを知り、試行錯誤していく中で、ある日ふと、あの時の入院中の生活リズムこそ理想の生活習慣ではないかと思いました。

病院では、起床時間・消灯時間が決まっていて、毎日同じ時間に3食の食事をとります。

病院食は、患者さんごとに、おかゆ(さらにその中でも術前や術後かどうかによっておかゆの種類も変わる)だったり一般食だったりして、その時の自分の体にあった食事がとれます。

そして仕事も強制的に休むことになります。

(人によっては入院中も仕事する人はいるようですが…)

その当時は、術後の痛みや回復への不安もあり、「これが理想の生活習慣だ!」なんて思わなかったですが、

健康に良い生活習慣について考えるようになった時に、入院中の生活リズムはなんだか「人間の本来の暮らし」だと思うようになりました。

そこで、入院生活のように過ごすことはメンタルの改善にもつながるのではと思い、

軽い気持ちで検索してみたところ、下園さん推奨の『おうち入院』を知りました。

実際にメンタルに向き合っている方が推奨している休み方なので、とても説得力がありますよね。

きっかけ②体調を崩した時に安静に過ごしたこと

また、40歳の誕生日を目前に胃腸風邪に罹り、数日間自宅でほぼ寝たきりで過ごしました。

仕事は自宅でもできる環境ではあったので、しようと思えばできたのですが思い切って休みをもらい、安静に過ごすことだけに意識を向けてました。

その結果、体調の回復とともに、その頃抱えていた心のストレスやモヤモヤまで回復したんです。

体調不良だったとはいえ、意識的に安静に過ごし、治るまで「何もしなくていい」と決めたことが、心の疲れの癒しにつながったのだと思いました。

その時に、やっぱり「おうち入院は大事だ」「定期的に実践することが必要だ」と強く感じました。

おうち入院の時間を作るコツ

仕事や家族の世話(子育て、介護など)、SNSなどの誘惑も多く忙しい現代人にとって、ただ休むだけの時間なんて取れるわけがないという人も多いと思います。

しかし疲労は、そんな現代人だからこそ溜まっていきます。

そして体の疲労は気付きやすいですが、心の疲労についてはなかなか蓄積していることに気付きにくいもの。

そんな忙しい人こそ、とにかく休む日・休む時間を意識的に作ってみてほしいです。

コツは「その時間は、仕事や家事・家族の世話はしないと決める」ことです。

家族の世話は他の家族やサービスに頼ったりして、自分の休み時間であることを意識します。

余談ですが、3人のお子さんのお母さんで、いつもはつらつとしているイメージのタレントの藤本美貴さんは、

疲労困憊の日は、「もう今日はママはいないものと思って下さい」「自分でできることとやってください」と言い、【ママを閉店】することがある

そうです。

いつも元気に過ごしているように見える人こそ、自分の疲労を無視せずに休む時間をとる工夫をしているのかもしれません。

家庭の事情はそれぞれあると思いますが、こうして定期的に、家族や他の人のための時間を「休み」、自分を労わることも大事なんですよね。

おうち入院は、寝れればベストですが、私は横になってしばらくぼーっとするだけでも効果的を感じます。

また、自宅で休めるのが理想ですが、家族がいて自宅で休むのは難しい人などは、ビジネルホテルなどのデイユースプラン(短時間利用)で、

一人でホテルの部屋にこもって、寝たりリラックスして過ごしたりするのがおすすめです。

1日以上休めない場合は、数時間でも効果あるので、ぜひ試してみてください。

私のおうち入院のやり方

私は、不安障害が落ち着いた今でも、疲れを感じた時や、何をしても楽しくないと感じる時、イライラしがちな時など、積極的におうち入院を実践しています。

「この日はおうち入院する!」「今日はひたらす休む日!」と決めた日は、1日中パジャマで、1日のほとんどをベッドで過ごします。

相当しんどい日は、カーテンを締めたままほとんど寝て過ごすこともありますが、

大体は、入院生活を思い出し、朝は一旦カーテンを開けて起床するようにしています。

食事はとりたくなかったら無理してとりません(胃腸を休めるのも大事)。

食事をとる場合は、おかゆやうどんなど優しいものを食べたり、

できるだけ自炊しなくていいように、事前におにぎりを作り置きして冷凍保存しておいたり、インスタントの味噌汁を用意しておいたりして、簡単に済ませるようにしてます。

たまに食欲のまま食べたいものをたくさん食べる時もあり、これはおうち入院とは言えないのかもしれませんが、自分の体・心を労わることを最優先にしています。

一番の目的は休むこと。それ以外は明確にルールを決めずに、その日の自分の体・心が望むことをして過ごすようにしています。

おうち入院の効果

気持ちがリセットされる・マイナス思考を断ち切ることができる

日々忙しく過ごしていると、イライラしたりマイナス思考になったりしがちですが、一度しっかり休むことで気持ちがリセットされます。

現実として、起きていることややらなきゃいけないことは変わらなかったとしても、マイナス思考を断ち切れるので、また頑張ろうと思えるんです。

また、不安障害になってわかったのですが、メンタル疾患に罹ると日常的にやっていたことがとてつもなくしんどくなり、悪化するともう何もできなくなります。

自分が止まってしまう感覚です。

なので、ストレスや疲れを感じているけど休んでる暇なんてないと思っている時こそ、意識的に休むことで、結果的にやりたいことややるべきことをし続けられるんです。

幸福感を感じる

私は元々寝ることが好きなので、ベッドに入って「今日は何もしなくていい」ことを実感すると、とても幸せな気持ちになります。

事前に休日にやりたいことを計画しておきながら、結局寝て過ごした時は、休日を無駄にした気がしていましたが、

おうち入院という目的で、「今日はずっと寝室にいてもいい日」「1日中ベッドで過ごしてもいい」という思いで休むと、しっかり休めて充実感でいっぱいになります。

HSP気質の人にこそおすすめ!

おうち入院は、繊細な気質をもつ「HSP」気質な人には特におすすめです。

私自身そうなのですが、HSP気質の人は、意識外で様々な刺激を受けています。

そのため、非HSP気質の人に比べて疲れやすいです。

※HSP気質の人はロングスリーパー(1日9時間以上の睡眠時間が必要)の人が多いとも言われています。

日々いろんな刺激を受けているからこそ、安心できるおうちで、すべての刺激から離れる時間をとり、一人でゆっくりできる時間を心から満喫しましょう。

まとめ

『おうち入院』はすべての人に試してほしい休み方です。

今疲れを感じている人はもちろん、最近意識的に休む時間を取っていないという人は、

ぜひ数時間でもいいので、自分の体と心に休みをあげる感覚で、おうち入院タイムをとってみてください^^

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